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よく見られる姿
スプーンや箸、ハサミやクレヨンなどの道具を使うためには、手指の触覚や固有受容覚を細かく感じ分けて、その違いに応じて手の使い方を柔軟に変えることが重要です。道具 をうまく使えない、使い方がぎこちないといった様子が見られる子どもは、これらの感覚情報 をうまく使えていないのかもしれません。
手指をうまく使うには「3対2の法則」が重要です。 一般に、親指側の3つの指(親指・人差し指・中指)は「運動性」 を、小指側の2つの指(薬指・小指)は「安定性」をそれぞれ担っていて、私たちは手指の細かな操作や道具の使用ができるのです。まず、小指側の安定性が先に発達し、そのうえで親指側の運動性が発達していきます。
さらに、それぞれの手指を別々に動かせることも大切です。これが難しいと、ハサミを使うときに薬指や小指も一緒に動いてしまうなど、手指や道具の使い方がぎこちなくなってしまいます。
支援の方向性
発達の流れに沿って、①姿勢の安定性を高める活動、②手指の「3対2の法則」の発達を促す活動、③手指のイメージを高める活動を楽しみながら行うとよいでしょう。
まず、身体の末梢にある手をうまく操作するためには、より中枢にある体幹、肩甲骨、肩、肘、手首などが安定していることが重要です。次に「3対2の法則」の発達には、小指側の「安定性」を引き出す活動として、四つ這い、雑巾絞り、ジャングルジムなど、親指側の「運動性」を引き出す活動として、コイン入れ、皮むき、ちぎり絵などがおすすめです。手をしっかりと使って、触覚や固有受容覚を受け取るために、粘土遊び、フィンガーペイントなどもよいでしょう。
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